マスクを選ぶときに何を基準にすればいいの?

1.フィルター性能

コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症から身を守るには、何といってもフィルター性能が大切です。パッケージに表示されているPFEBFEVFEなどの性能を確認しましょう。(詳しくは感染症に強いマスクの選び方|PFEBFEVFEとは?を参照)

マスクの素材によるフィルター性能については、理化学研究所が運用するスーパーコンピュータ「富岳」による研究結果に注目が集まっています。人と会うときは不織布マスク 素材、形状で性能差 「富岳」分析(産経ニュース)その研究によると、不織布マスクはウレタンや布のマスクよりも飛沫を外に漏らさない性能が高いことが判明しました。

2.呼吸のしやすさ(呼気抵抗、空気交換圧)

上記のIT Mediaの記事で指摘されている通り、不織布マスクはフィルター性能がより高い分、呼吸しにくいと言われています。呼吸がしにくいと、息苦しくなってつい外してしまいたくなるかもしれません。また、息を吐き出す性能が低いと、くしゃみをした時などに顔とマスクの間に隙間ができ、そこから飛沫が出入りする可能性があります。ですから、マスク選びにはフィルター性能と呼吸のしやすさのバランスがとても重要です。

マスクの呼吸のしやすさについても、客観的に性能を評価できるΔP(デルタピー)という数値があります。「呼気抵抗」または「空気交換圧」とも表記されます。EN149(ヨーロッパ防塵マスク規格)準拠のテストでは、息を吸った時と息を吐いたときの抵抗値と、3種類の異なる呼気流量(運動時、高負荷運動時、くしゃみや咳など、瞬間的に大量に息を吐いた時)を測定します。

EN149はフィルター性能が高いFFP3からFFP1までのマスクで、呼気抵抗の限界値を定めています。つまり、フィルター性能が高いだけでなく、フィルター性能に見合った呼吸のしやすさも確保するよう求めているのです。

空気抵抗の限界値(mbar)数字が小さいほど空気を通す
吸入(息を吸う時) 呼気(息を吐く時)
分類 30L/min(運動時) 95L/min
(激しい運動時)
160L/min
FFP1(PFE 80%以上) 0.6 2.1 3.0
FFP2(PFE 94%以上) 0.7 2.4 3.0
FFP3(PFE 99%以上) 1.0 3.0 3.0

※医療用マスクの規格(ASTM F2100-4CE EN14683)では、mbar(ミリバール)ではなくmmH2O/cm2という単位で表記され、試験時の呼気流量は8L/minです。このことから、医療用マスクの呼気抵抗テストよりも、EN149の呼気抵抗テストの方が、体を一層動かした状態でのテストを想定していることが分かります。清掃等の作業時に着用するマスクの呼気抵抗性能を判断する上では、EN149のデータがより重要になります。

パイオニア・システムが開発した感染症対策マスク「PIONEER MASK」は、不織布5層構造、フィルター性能はFFP3相当でありながら、空気抵抗はFFP1相当です。つまり、フィルター性能と呼吸のしやすさを高い次元で両立させています。

3. 顔にフィットする形状

マスクの素材自体のフィルター性能がどんなに優れていても、マスクが顔にフィットしていなければウイルスから身を守ることはできません。いわゆる「顎マスク」や「鼻出し」がニュースで取り上げられるのはそのためです。感染症やウイルスから身を守るためには、長時間形状を保てるノーズバーと、すぐに切れたり伸びたりしないしっかりしたイヤーストラップ(耳かけ)があるタイプのマスクがお勧めです。もちろん、正しい方法でマスクを装着し、フィッティングテストを行うことが大切です。

4. 個包装で使い捨てられる価格

どれほど高性能のマスクでも、使い続ければフィルター性能は低下します。不織布は静電気の力でフィルター性能を向上させていますが、呼吸による湿気で静電気の力が弱くなっていくためです。また、マスク表面に飛沫やウイルスが付着した場合、それが手に触れたり、飛沫の水分が乾燥してウイルスが飛散したりすると感染リスクが高くなります。それで、一日の間でも定期的にマスクを交換するのが理想的です。個包装されているならバッグの中に入れておいても安心です。

パイオニア・システムが開発した感染症対策マスク「パイオニアマスク・ブルーシールドマスク」は、1枚当たり60円台~のコストパフォーマンス。クリーンルーム内で製造し、食品梱包材で一枚一枚包装されています。会社で、多数の従業員が同じ箱からマスクを取り出す場合も、個包装なら安心です。(購入はこちらから